屋根塗装に足場が必要なのはなぜ?
外壁はとりあえず塗り替えをしないことにして、屋根塗装だけを依頼したいと思って見積もりを出したところ、塗装費用だけでなく、足場代が見積書に含まれていて、疑問に思ったということはありませんか?
屋根の状態をチェックした時には、長いはしごを使って上り下りをしていたので、足場の必要はないように見えるかもしれません。
しかし、実際に屋根塗装工事をする際には、多くのケースで足場を組んで行う必要があるのです。
その理由の1つ目は、近隣住民への配慮のためです。
屋根の塗装をする際には、必ず事前に高圧の水を使って洗浄をします。
屋根には長年積み重なった土やほこり、油汚れなどが付いていますし、藻が繁殖していることも多いです。
そのままの状態で塗っても、塗料がすぐにはがれてしまいますし、藻などによる腐食が内部で進行することになります。
単に水を軽くかけるだけでは駄目で、かなりの高圧をかけて、こうした汚れを取り除く必要があるのです。
すると、高圧ゆえに周りに水が飛び散ることになります。
汚れが付いた汚れが近隣の住宅や自動車などに飛び散って付着してしまっては、大きな迷惑をかけてしまうことになります。
そこで、足場を組んで、そこにシートを覆いとして囲むことによって、汚れた水が飛び散ることを防ぐのです。
足場が必要な2つ目の理由としては、作業員の安全確保があります。
プロで高所での作業に慣れているとはいえ、やはりちょっとしたミスが生じたり、風にあおられたりなどの原因で、落下するリスクがあります。
屋根から落下したら命の危険に関わりますので、落下防止のために、必ず防護柵を設けないといけません。
この防護柵となるのが足場で、万が一足を滑らすなどのヒヤリとすることが起こっても、落下を防ぐことができるわけです。
3つ目の理由としては、より質の高い塗装工事をするためという点を挙げることができます。
屋根の上の方は普通に立って作業をすることができるので問題はありませんが、やはり屋根の下の方、端の方となると、無理な態勢で作業をしなければならなくなります。
また、目線を無理やり下にすることができませんので、実際に目視できず、感覚で塗らないといけない部分も出てきます。
そうなると、どうしても塗り残しが出てきたり、塗りムラやキレイな仕上げができない箇所が生まれてしまったりすることがあるのです。
その点、足場を組んでいれば、屋根の上から見たり作業をしたりすることが難しいところでも、足場に乗って、下から確認して作業をすることができます。
屋根のすべての部分をムラなく美しく仕上げることができますので、より質の高い塗装工事を行って、お客様にお引き渡しできるというわけです。
このように、一見すると足場がなくても屋根塗装できるように見えるとしても、実際の工事ではその必要性があることが分かります。
ただし、平屋であったり、全ての屋根が陸屋根と呼ばれる平らな屋根だったりする場合は、屋根塗装でも足場を組まないことがあります。
また、下屋根の有無によっても足場を組まない面もありますので、現場を見つつ判断することになります。
足場のタイプもいろいろ!どんな種類がある?
一口に足場と言ってもいくつかの種類があって、施工をする会社や施工場所によって、違うタイプの足場が組まれます。
最も多いのが一般的にビケ足場と呼ばれるタイプで、足場部材にくさびが付いていて、そこにハンマーで叩き込むことによって固定することができるものです。
楽にしっかり固定できる、作業をするスペースを広く取れるなどのメリットがあります。
一方で、足場を設置する時や解体する時に、金属をハンマーで叩くために騒音が出てしまうという注意点があり、近隣住民への事前の説明が必要となります。
もう一つは単管ブラケット足場と呼ばれる種類で、丸い配管のような鉄パイプをブラケットという固定金具で留めながら足場を組んでいくものです。
狭いところでも足場を組める、必要に応じて柔軟に組めるという良さがありますが、設置にはブラケットの固定が必要なので、電動レンチなどで固定していくことになり、多少の騒音が出ることもあります。
屋根自体にも足場を組むことがあります。
屋根の勾配がかなりきつくて、作業員が足場なしでは立つのが難しい場合に組まれます。
この場合は単管を使って、マス目状に屋根の上に組んでいきます。
このように、状況に応じて足場を組むことで、屋根塗装を安全かつ質の良いものとすることができます。
湘南塗創でも、足場を組んで安全第一の工事をするとともに、より美しい仕上げができるようにしています。
予算を組む際にも、しっかりと足場の代金を含めて見積もりを出していますので、安心できます。
どんな足場を組むのか、近隣住民への配慮をどのようにするのかという点も案内してもらえますので、ぜひ事前に相談しましょう。